規則

タイにおけるカイロプラクティック規

2006年、保健省はタイでのカイロプラクティック免許の発行を宣言しました。キーポイントは以下の通り。

カイロプラクティックの定義:カイロプラクティック学とは、特に脊椎の検査、診断、施術、身体的健康の促進、関連組織に関連して薬の使用や外科手術をせずに行う人間に対する行為を意味する。

タイで合法的にカイロプラクティックの施術を行うため、カイロプラクターは以下の規定を満たさなくてはならない。

20歳以上であること。身体障害者でないこと。精神障害又はたの精神疾患がないこと。

認可カイロプラクティック専門大学を卒業:タイカイロプラクティック協会はカイロプラクティック委員会と協力し、カイロプラクティック試験の受験資格を得るのにどの大学プログラムが適当であるかを選考し認定する権限を与えられてきました。大学のプログラムはドクター・オブ・カイロプラクティック(カイロプラクティック学博士号)でなければなりません。理学学士号及び理学修士号プログラムを利用する大学は、試験を受ける場合理学学士号及び理学修士号の両方を取得しなければなりません。

カイロプラクターは品性が道徳的に立派でなければなず、薬物中毒でないこと。また行う治療行為の権限に関わる名誉を損ないかねない犯罪行為に対する有罪判決を受けた者であってはならない。:試験に出願するカイロプラクターは全員母国の捜査当局から提出を受ける無犯罪歴の確認を含めた厳格な身元調査を受けます。これには指紋記録も含まれており、タイ警察庁とカイロプラクターの母国の司法当局、例えばアメリカ国民の場合はFBIの両方に提出されます。医療事故等の業務上の不祥事全てを確認するため職務経歴調査も行われます。

カイロプラクターはタイで行われるカイロプラクティック試験に合格しなければなりません。:試験は厳密に2日間掛けて行われ、脊髄解剖学、神経学、生理学、生体力学などの基礎科学に関する筆記試験、また病理学、鑑別診断、放射線学、整形外科学、神経学を含む臨床科学に関する筆記試験が行われます。カイロプラクティック理論に関する記述も含まれます。実技試験も医療診療科学及びカイロプラクティック技能に含まれています。タイ国健康法及び道徳規範も試験の別の個所に含まれます。そして試験の最後には面接が行なわれます。試験の公式言語はタイ語です。試験はタイでの資格試験に既に合格したカイロプラクターと合わせ、タイ人医師のチームが管理します。外国人が受験資格を得るには連続して3年タイに居住していなければならないことに注意が必要です。受験を希望する外国人カイロプラクターは、受験資格を満たすため連続する各年でそれぞれ9ヶ月以上タイに居住していなければなりません。入国管理局は各外国人受験希望者の記録を入念にチェックし受験資格を満たしていることを確認します。本規則は一般的に居住条件と呼ばれるもので、専門的職業としてのカイロプラクティックに対してのみ特別に行われるものではありません。最初に行われたのは 専門的職業がカイロプラクティックの公式認可の数年前に公式に認可された際の伝統中国医学でした。そして居住規則は代替医療部門の管轄下で全ての医療専門家に適用されるようになりました。カイロプラクティック試験合格後、カイロプラクターにはカイロプラクティック許可書が付与されます。

カイロプラクティックは有資格診療所又は病院で行わなければなりません。:有資格診療所は常に診療所の正面に診療所名と診療所の登録番号を記載した看板を掲げています。

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診療所内は、カイロプラクターはプロとしての証である青色の許可書を見やすく目立つ場所に提示しなければなりません。許可証は診療所に入ってすぐに見えない事務所の奥等に保管してはいけません。プロとしての証である青色の許可書にはカイロプラクターの氏名、専門職の詳細(タイ文字でカイロプラクター)及び許可番号の記載があります。以下が許可証の見本です。

スパやフィットネスセンター等の他の場所でカイロプラクティックを施術することは違法です。我々は頻繁にスパや保養地、特にサムイ島、クラビー、プーケット、ホアヒン、チェンマイ等の旅行者に人気のエリアで働くカイロプラクターのことを耳にします。スパ、保養地、フィットネスセンターと異なり、有資格診療所は提供するサービスの質の検査を受けます。これらの非医療施設で働くカイロプラクターは不法労働者となります。専門職としての資質を適切に監督又は評価されていないため彼らの行為はとても危険なのです。最後にお伝えしたいのは、他国で医療事故によりカイロプラクターの免許を失ったカイロプラクターがタイに来ることはより多くの危険性を含むということです。過去には正式なカイロプラクティックの訓練を受けていない者達がタイでカイロプラクターとして採用されることもありました。

無免許カイロプラクターがタイで行った他の手段では、試験を受けずに施術を行い、例えば「筋骨格系の専門家」等単にカイロプラクティック以外の彼らが行うことを名称とするものです。これもまた不法です。タイではいかなる方法であれ患者を扱う場合、保健省から専門職の免許を取得しなければなりません。

前述の要求事項を満たすことに加え、タイで合法的に施術を行うため外国人カイロプラクターは全員労働許可証を取得しなければなりません。労働許可証の取得は、診療所を所有する会社が外国人カイロプラクターを代理し労働省雇用局に申請を行わなくてはなりません。会社は各労働許可書につき会社の銀行口座に200万バーツの資本金を追加で振り込まなくてはなりません。会社が労働許可証を取得する外国人従業員1人に付き会社はフルタイムで4人のタイ人従業員を雇用しなければなりません。つまり、会社が外国人カイロプラクター1人を雇用する場合、200万バーツを会社の口座に追加しタイ人従業員4人をフルタイムで雇用しなければならず、会社が外国人カイロプラクター2人を雇用する場合、400万バーツを会社の口座に追加しタイ人従業員8人をフルタイムで雇用しなければならないのです。労働許可証の申請には、会社は自ら外国人カイロプラクターを労働省まで連れて行かなければなりません。労働省が申請者に労働許可証を認めれば、外国人に対しパスポートのように見える青い手帳が発行されます。その青い手帳は会社ではなく外国人が所持することを目的としています。外国人は業務中労働許可証を保持しなくてはなりません。外国人がタイで労働許可証を持たずに働くことは重大な違反です。外国人カイロプラクターが労働許可証を持たずに不法就労で逮捕された場合、タイでのカイロプラクティック試験の受験資格を失うこととなります(また行う治療行為の権限に関わる名誉を損ないかねない犯罪行為に対する有罪判決を受けていない前述の記述を参照)。以下は労働許可証の見本です。

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全ての有資格カイロプラクターは2年ごとに12時間の公認免許更新セミナーへの参加が義務付けられています。我々が行う最新の免許更新セミナーについては以下の「お知らせ」をご参照ください。

カイロプラクティック委員会

カイロプラクターへの免許発行が保健省カイロプラクティック委員会の設立及びカイロプラクティックにかかる規定の管理へとつながりました。委員会はカイロプラクター、他の多分野の医療専門家、保健省の官僚から成ります。委員会に参加の全てのカイロプラクターがタイカイロプラクティック協会の会員であることを留意することが重要です。

規則はなぜ必要なのか?

規則の主な目的は発生しうる危害から市民を守ることです。カイロプラクティックは長年の研修・訓練により取得する要求水準の高い専門職です。適切な研修を積まない者がカイロプラクティックを施術する場合、怪我をするリスクがとても高くなります。不幸にもタイは身元調査の結果が怪しいとされる事例が少なくないためカイロプラクターの身元調査が重要となっております。

以下は現在カイロプラクティック免許を保持するカイロプラクターの全リストです。以下のリストからカイロプラクターを選択してください。専門職の資質に関し適切な選定が行われており、患者を危険にさらす可能性がある不正行為を行った記録が無いことが証明されています。

タイで合法的に施術が許可されているカイロプラクター一覧

注意:DCとはドクター・オブ・カイロプラクターの略です。

  1. オート・ブラナDC
  2. ティーラサック・ロドパウンDC
  3. マーク・レオニDC
  4. ロット・ロジャナスリラットDC
  5. サンティ・チャイDC
  6. チェイス・シュナイアーDC
  7. ジェット・トンウィチットDC
  8. ユピン・トンウィチットDC
  9. ジェーン・トンウィチットチンDC
  10. ジェフ・トンウィチットDC
  11. パトリック・エリクソンDC
  12. トーマス・ウォルトンDC
  13. ジン・ヒー・パークDC
  14. スチット・トゥシリDC
  15. Niwat Narin DC
  16. Chonan Jirahathaitham DC
  17. Samuel Adams DC
  18. Joseph Surette DC
  19. Vorrawat Borvornrubporn DC
  20. Rungthiwa Charoensetthakit DC
  21. Worawit Chaichanta DC
  22. Narathip Tiyaratanachai DC
  23. Derek Patriquin DC
  24. 金 範俊, DC
  25. Nutt Narawit DC
  26. Jefri Metheany DC 
  27. Mau Minh Huynh DC
  28. Andrew Bryant DC
  29. Justin Bashor DC
  30. Eunhwan Choi DC
  31. Kevin Hamasaki DC
  32. Seungyong Park DC

以下は、カイロプラクティック許可証はあるけれど、タイカイロプラクティック協会の会員ではないカイロプラクター。

  1. Satien Sawangloak DC
  2. トム・スミスDC
  3. フィリップ・ペリーDC

調査後に虚偽であることがはっきりとしているものの自らを十分な訓練を受けたタイのカイロプラクターであると称する者による事故が複数発生しています。タイのカイロプラクティック免許又は労働許可証を持たずに施術を行ったカイロプラクターによる事故が複数発生しています。以下はそのようなカイロプラクターの逮捕にまつわる出来事です。